ソニーは日本企業として、いち早く米国流の経営スタイルを取り入れた。だがCEOの能力を冷徹に見極め、必要ならば引導を渡す機能が十分働いたのかという疑念も残る。米国のIT業界をみれば、05年以降だけでもヤフーやデルなど不振企業のCEOが続々と交代し、何とか再浮上のきっかけをつかもうともがいている。
ストリンガー氏はCEO就任後、部門間のコミュニケーションや風通しが悪い縦割り組織を「サイロ(牧草をためる縦長倉庫)」と呼び、しばしばやり玉に挙げた。だがソニーの経営自体がリーダーシップの新陳代謝を妨げるほど硬直化していたのかもしれない。